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外壁調査義務の対象建物や外壁、調査時期など、10年超の建物は要注意

2026/09/17

コラム

外壁調査とは、建物の外壁の劣化や損傷を専門的な方法で確認する調査のことです。建築基準法により、定められたタイミングで行うことが義務付けられています。

傷んだ外壁が落下して事故が起きると建物の所有者が責任を問われる可能性があるため、確実に実施しておく必要があります。

外壁調査とは

外壁調査とは、建物の外壁の劣化や損傷の状態を専門的な方法によって確認し、把握するための調査です。建築基準法12条に基づいて定められている建築物などの定期調査・報告制度の一環として義務化されています。

調査の目的

外壁調査は、建物の外壁が損傷などの理由ではがれ落ち、通行人などに被害を及ぼすことを防ぐ目的で行われます。過去に発生した外壁落下事故では死亡者も発生しているため、重要な調査だといえます。

外壁調査により、外壁の落下につながる損傷を早期に発見し、補修などを行うことで、事故を未然に防ぐことができるのです。

調査対象の建物

調査対象の建物としては、不特定多数の方が利用する劇場や店舗など、また、自力避難が困難な方が利用する病院や老人ホームなどが国の政令によって指定されています。

また、特定行政庁が指定する建物もあり、このなかでマンションなどの共同住宅が指定されている場合があります。特定行政庁とは都道府県や建築主事を置く市町村などを指し、この特定行政庁によって定められた規模に該当するマンションなどは、外壁調査を行う必要があります。

たとえば東京都では、定期調査・報告が必要な建築物として、共同住宅のうち5階以上かつ床面積が1,000m2を超える建物を対象として定めています。

(出典:国土交通省 定期報告制度における外壁のタイル等の調査について

調査の時期

外壁調査の時期については、2008(平成20)に行われた建築基準法改正によって、さらに厳格化されました。この改正では、おおむね6ヶ月から3年の間隔で行う部分的な点検に加え、タイル・石貼りなど(乾式工法を除く)・モルタルなどの外壁材は、10年に一度の全面的な打診調査を行うことが定められたのです。

以下の条件に適合し、かつ3年以内に打診調査が行われていない建物に対しては、速やかに全面的な打診を行う必要があります。

・建築物の定期調査(部分打診や目視)などで異常が認められたもの
・竣工後10年を超えるもの
・外壁改修後10年を超えるもの
・落下により歩行者などに危害を加える恐れのある部分の、全面的な打診の実施後10年を超えるもの

調査の方法

外壁調査には、主に打診調査と赤外線調査の2つの方法があります。

打診調査は、専用のハンマーで壁面を叩き、打音から外壁材の浮きや損傷を見つけ出す方法です。目視と感触による精度の高い調査が可能です。ただし、打診調査には仮設足場の設置やゴンドラ、高所作業車が必要になる場合があり、コストが高くなる傾向があります。

一方の赤外線調査は、赤外線カメラで建物を撮影し、サーモグラフィー画像を解析することで外壁材の浮きなどを調べる方法です。離れた場所からも調査できるため、足場などが不要であり、コストを抑えられる点がメリットです。

ただし、画像による調査のため、外壁を直接調べる打診調査に比べ調査精度が劣る可能性があります。また、外壁の温度差が少ない冬場は調査が困難になる場合もあります。

とはいえ「全面打診=足場」ではありません(代替手法の選択肢)

「全面打診」と聞くと、多くの方が “全面に足場を組んで、1枚ずつタイルを打診する” という大掛かりな作業を想像されます。

しかし実際には、建築基準法上の“全面的な打診等”には、足場以外の手法も認められています。

赤外線調査(ドローンを含む)で足場を組まずに全面調査を完了

ドローンが外壁調査をしている画像
ドローンによる赤外線調査

赤外線カメラを用いた外壁調査では、劣化部の温度の変化を利用し、壁面全体の「異常箇所(=浮き・剥離の疑い)」を非接触で検出できます。

  • 広い面積を低コストに調査できる
  • 足場不要で2~3日程度で現地調査が完了する
  • 仮設工事による騒音や侵入の心配がない

そのため、
「改修の予定はまだ先だが、落下リスクだけ早めに把握したい」
「まずは低コストで全面調査だけ済ませたい」
というケースでは 赤外線調査が第一選択肢になります。

ドローンによる赤外線調査は国土交通省も推進している手法であり、令和4年1月には特定建築物の全面調査に正式に認められている手法です。

10 年に一度、落下により歩行者等に危害を加えるおそれのある部分の全面的な打診等を求めている。これらの調査方法として、打診と同等以上の精度を有する無人航空機による赤外線調査を明確化したものである。

 

当社では協力会社様にて赤外線カメラ及びドローン外壁診断を対応、見積算出することが可能です。

     

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